2016年10月25日

試練を乗り越えろ!後編 by泉佐野のアニキ

 「磯やん」から「翔太さん」への切り替えが鍵を握る。

 ミサキが春先、後輩・ユカの現状を教えてくれました。ユカは入学前、3月末のJapan Women's Sevens 2016で早々とピンクとブルーのジャージに袖を通し、順調にスタートを切るかと思っていました。そして開幕した太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ。同級生が続々とデビューを果たす中、バックアップメンバーとしてVENUSに帯同したもののピッチに立つことありませんでした。

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大怪我で戦線離脱したユカ。この雄姿はしばらくお預け…しっかり怪我を治してね

 
 「ユカも求められている事は理解している、課題も分かっているから大丈夫」とミサキ。

 夏を乗り越えミニ国体でレギュラーの座を掴んだユカ。本国体でも初戦からFWで全試合スタメンで出場していました。

 そして迎えた準決勝・島根戦。先輩の意地をみせ大阪が前半15−0とリード。後半両チームが1トライずつスコアし20−5とし、このまま圧倒するかと思われたのですが、智翠館も黙ってやられるヤワなチームではありませんでした。後半途中からの主導権は島根が握っていました。

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初めての国体に気合十分で挑んだミサキ


 残り20秒ここで悪夢が・・・敵陣10b付近で大阪ボールのスクラム。スクラムから出たボールが乱れ、SHが左サイドで捕まる。そのポイントから右へ展開しもののファーストレシーバーがノックオン。落としたボールをターンオーバーされイッキにカウンター。ノーサイドのホーンが鳴り響く中、島根がトライを決めた。「誰か倒れている」との声。「ユカがおらん」とお母さん。ラストプレーで島根のカウンターを止めようと、ディフェンスに入った時に負傷したユカが悶絶していた。大阪は20-12で決勝進出を決めましたが、失った戦力も大きかった。

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試合会場上空を飛び回る鳶。注意を呼びかけるアナウンスが何度も流れました

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試合の合間に披露してくれた釜石の伝統芸能「虎舞」


 決勝の相手は順当に勝ち上がってきた埼玉県。

 戦力ダウンした大阪は、前日の戦いよりも失点を繰り返し4トライを献上。0−26で完封負け、女子ラグビー初の国体は埼玉が制しました。

「希望郷 いわて国体 女子7人制ラグビー」最終順位
 優勝・埼玉 準優勝・大阪 3位・福岡 4位・島根

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「いけいけ!おおさか!がんばれ!がんばれ!おおさか」と地元小学生がかわいい声援を送ってくれました

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決勝戦後、応援してくれた子供達にお礼をする大阪代表


 現在ユカはリハビリから手術、そしてリハビリと復活に向けて長い充電期間に突入しました。大学ラグビー生活は始まったばかり、焦らずジックリと傷を癒やしてパワーアップした姿を見せてくれるはず。試練は乗り越えられる人間にしか訪れません。ガンバレ!ユカ!!
posted by MISAKI RUGBY.COM at 02:47| Comment(0) | 女子ラグビー

2016年10月18日

試練を乗り越えろ!前編 by泉佐野のアニキ

 今月6・7日と「希望郷いわて国体」女子7人制ラグビーの部が行われました。

 5日の朝、関空から飛び立ち仙台へ。そこからレンタカーを使って日本三景の一つ松島で観光。そこから北上し、気仙沼から陸前高田を抜けて岩手・大船渡のホテルに到着しました。復興道半ばの町並み、津波の爪痕が至るところに残っていました。道路には「過去の津波浸水区間」の標識が並び、また襲ってくるかも知れない災害に対して危険エリアが示されていました。

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人生初!Peachに搭乗

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日本三景の一つ松島


 大船渡復興屋台村で釜石の地酒「浜千鳥」を堪能。この「浜千鳥」、今回の旅の重要ミッションの一つでした。まぁ何しか旨い!インターネットでお取り寄せもできるのでみなさんも飲んでみてください。

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大船渡復興屋台村の看板

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浜千鳥旨し!

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台風18号が心配されましたが、夜中に温帯低気圧に変わり東北を抜けてくれました。大船渡の朝日


 6日、大船渡から車で1時間。釜石シーウェイブスの本拠地である「釜石球技場」に到着。いよいよ国体初代女王を決める戦いが始まりました。

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球技場入り口にある釜石シーウェイブスのプレハブ小屋

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地元の小学生が書いてくれた各都道府県の応援旗

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大阪府の応援フラッグ


 追手門学院VENUSで構成される大阪府の初戦は地元・岩手県でした。グラウンド隣にある釜石高校の学生も応援に駆けつけ完全アウェーの中キックオフ!

 大阪は、発展途上レベルの岩手を48−0で粉砕。続いて5年後の三重国体を睨んで立ち上げられたMie Women's Rugby Club Pearlsの選手で固められた三重県と対戦。

15人制・日本代表選手も名を連ねるチーム、そう簡単には勝たせてくれません。前半7−12、5点ビハインドで後半へ・・・後半、大阪が同点トライを決めるとイッキに突き放し26−12で予選プールを1位で突破しました。

 大会初日の第3試合は、翌日の決勝トーナメント組み合わせ決める戦い。

Tプール1位の埼玉県と激突。この埼玉チームの母体は太陽生命で苦しめられているアルカスクィーン熊谷。サクラセブンズがずらり顔を並べます。もちろん優勝候補筆頭。大阪は、正面突破を図らずキックから勝機を伺いましたが0−19で完封負けを喫しました。

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大会初日を終えたVENUSのメンバーと


 東北遠征2日目の夜は、石見智翠館女子ラグビー部の現役&OG保護者のみなさんに加え、東北女子ユースのコーチと懇親会。ここではカジキの刺身やサンマの刺身を肴に「浜千鳥の梅酒」をいただきました。

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居酒屋「わこう」で釜石の宴、刺身が絶品!


 楽しい宴から一夜明け、国体最終日。

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智翠館の現役&OG保護者が異様な応援を繰り広げました!


 大阪の決勝トーナメント1回戦は新潟県が相手。50b独走を許すトライを献上しましたが46−5で快勝、準決勝進出を決めました。

 決勝進出をかけた一戦、大阪に立ちはだかるのは石見智翠館女子ラグビー部現役&OG混成チームの島根県。個人的にはフクザツな戦い。大阪チームにも智翠館OGが4人入っており言わば同門対決となったのです・・・。
posted by MISAKI RUGBY.COM at 03:10| Comment(0) | 女子ラグビー