ミサキが春先、後輩・ユカの現状を教えてくれました。ユカは入学前、3月末のJapan Women's Sevens 2016で早々とピンクとブルーのジャージに袖を通し、順調にスタートを切るかと思っていました。そして開幕した太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ。同級生が続々とデビューを果たす中、バックアップメンバーとしてVENUSに帯同したもののピッチに立つことありませんでした。

大怪我で戦線離脱したユカ。この雄姿はしばらくお預け…しっかり怪我を治してね
「ユカも求められている事は理解している、課題も分かっているから大丈夫」とミサキ。
夏を乗り越えミニ国体でレギュラーの座を掴んだユカ。本国体でも初戦からFWで全試合スタメンで出場していました。
そして迎えた準決勝・島根戦。先輩の意地をみせ大阪が前半15−0とリード。後半両チームが1トライずつスコアし20−5とし、このまま圧倒するかと思われたのですが、智翠館も黙ってやられるヤワなチームではありませんでした。後半途中からの主導権は島根が握っていました。

初めての国体に気合十分で挑んだミサキ
残り20秒ここで悪夢が・・・敵陣10b付近で大阪ボールのスクラム。スクラムから出たボールが乱れ、SHが左サイドで捕まる。そのポイントから右へ展開しもののファーストレシーバーがノックオン。落としたボールをターンオーバーされイッキにカウンター。ノーサイドのホーンが鳴り響く中、島根がトライを決めた。「誰か倒れている」との声。「ユカがおらん」とお母さん。ラストプレーで島根のカウンターを止めようと、ディフェンスに入った時に負傷したユカが悶絶していた。大阪は20-12で決勝進出を決めましたが、失った戦力も大きかった。

試合会場上空を飛び回る鳶。注意を呼びかけるアナウンスが何度も流れました

試合の合間に披露してくれた釜石の伝統芸能「虎舞」
決勝の相手は順当に勝ち上がってきた埼玉県。
戦力ダウンした大阪は、前日の戦いよりも失点を繰り返し4トライを献上。0−26で完封負け、女子ラグビー初の国体は埼玉が制しました。
「希望郷 いわて国体 女子7人制ラグビー」最終順位
優勝・埼玉 準優勝・大阪 3位・福岡 4位・島根

「いけいけ!おおさか!がんばれ!がんばれ!おおさか」と地元小学生がかわいい声援を送ってくれました

決勝戦後、応援してくれた子供達にお礼をする大阪代表
現在ユカはリハビリから手術、そしてリハビリと復活に向けて長い充電期間に突入しました。大学ラグビー生活は始まったばかり、焦らずジックリと傷を癒やしてパワーアップした姿を見せてくれるはず。試練は乗り越えられる人間にしか訪れません。ガンバレ!ユカ!!